編集 / 桑原実彦構成・デザイン / 杉田純子

HOME ザ・ベスト目次 gaku先生投稿 よりぬきログ集

はじめに

「森のライブカメラ」のベスト集、今回は「シジュウカラ営巣:編」です。
2004年1月から、宮崎学の仕事場の庭を訪れる野生動物を24時間中継してきましたが、
2005年6月から巣箱のシジュウカラ営巣にバトンタッチしました。

小鳥が卵を産んで、雛を育てる。感動的であると同時に、卵や雛は捕食動物の餌になる
可能性もあります。これは自然界で日常的に起きている事実です。
ですので、このベスト集はそのような捕食シーンも含んで編集してあります。

『私たち人間の都合の良いモノサシでは自然を測りきれない (宮崎学)』
このダイジェスト版で皆さんの自然の認識がいっそう深まれば幸いです。

*写真は主立ったもののみ抜粋していますが、6/25以降は、gaku塾内にてすべて記録を見ることができます。
巣立ちまでの日々や、外敵の補食行動なども掲載してあります


投稿者 : gaku
「かねてから、実験中のカメラ。シジュウカラの住まいです。
夕方覗いたら、なんと卵が2つ。5日前には巣づくりしてなかったから、巣は2日で完成…?」


投稿者 : gaku
切株と巣箱を同時にお見せしようと考えていました。しかし多チャンネル同時配信が難しいので、シジュウカラの営巣を映していくことにしました。」


投稿者 : ぴょん
「親鳥はお出かけ中のようです。
ちょっと卵の位置が変わりましたね。
今後どうなるんでしょう。どきどき。」

gaku
「この巣はアオダイショウに襲われると思います。今の時期からの子育ての多くが天敵の為の『餌の提供者』となっているからです。
そういう自然界の奥深さに気づいてもらえれば・・、と思っています。」

(以上3枚は画像をレタッチして明るくしています)


投稿者 : じまもり
「18時台はかなり頻繁に産座で動きました。7つの鼓動に、母鳥もソワソワ状態?」


投稿者 : たじまもり
「ヒナ、出た ?」

ぴょん
「をを〜っ!ついに孵りましたね〜」

gaku
「高感度カメラに変えました。
生まれてますね、ヒナが。
母親には『ハシウチ』(雛が内部から殻を割る行動)の胎動が伝わっていた、と思います。
孵化が近づくと、タヌキ毛と共にキツネの毛も補充されています。自然界のリサイクル&たすけあい。 」


投稿者 : じまもり
「第1子、活動開始の様子。」


投稿者 : もっち
「父ちゃん、来ました。」

gaku
「親鳥はすぐには給餌しません。
(卵中の栄養分で数時間は食べなくても大丈夫) 今から給餌すると、ヒナの大きさにアンバランスが生じるからです。親鳥が回転して卵をまんべんなく温めていた事を思い出して下さい。
あと、メスが出たり入ったりしているのは卵の殻を捨てに行くから、です。」


投稿者 : gaku
「ヒナの誕生にも興味がありますが、高感度になったのでいろいろと見えるようになりました。
↑ の黒い毛は人間の頭髪…です、よ。ボクのやつ、かも??」


投稿者 : しろいまちこ

goki

「2羽目が孵化しました。」

しろいまちこ
「今日はもう、目を離せません!」


たじまもり
「卵の殻を運び出していますね。」


投稿者 : gaku

「右下に死卵が見えます。内部が腐って下手したらヒナ全部が病原菌で死にますから、親がはじき出して巣材の中に埋め込むことが多いのです。
あれほど大事に暖めていたのに、親鳥は死んだ卵に関心を示しません。これから生きる生命のほうを優先しているからです。
こうした心理状態まで観察していくと面白いです、よ。」


投稿者 : はちべえ
「3羽になりましたね。」

gaku
「計算してみると、第1仔から24時間も時間差があります。」


投稿者 : うりょ
「頭が五つ見えます。」


投稿者 : しらいまちこ
「あ〜〜、ヘビが来ています !」

もっち
「どんどん飲み込まれています。」

灰色海豹
「アオダイショウの幼蛇ですね。」


投稿者 : 灰色海豹

はちべえ
「3羽が食われて、2羽が難を逃れました。が、親鳥はどこに ?
もしヘビにやられたとしたら、ヒナたちも死んでしまいます・・・」


投稿者 : オーロラ
「もう羽が乾いていますね。
母鳥の姿があって安堵しました。
今朝は感動です! 」

灰色海豹
「先程は親鳥が雨で濡れていました。」


投稿者 : 灰色海豹
「バッチリ回復した雛たち。
翼の羽が目立ちます。」

うりょ
「尻尾もだいぶ伸びましたね。両端の白がしっかり見えます。」

gaku
「今夜は、雨が降って冷え込んでいます。ヒナには母親の体温が必要なんですが、ガキ大将ショックで母親は巣を離れてしまっています。しかし、そうして生き残ったものが『敏感』な遺伝子を育てることになります。」


投稿者 : 灰色海豹

小坊主
「又アオダイショウが来ていましたが、飲み込めずに帰ったようです。
全コマの2/3くらいは見ていましたが、ヒナは全く動かず、(多分)声も立てていませんでした。
騒ぐと、新たな敵に居所を教えてしまうかもしれないと、知っているかのように。
或いは、自分たちが既に呑まれない大きさになっていると、知っているかのように。

記憶の遺伝というものがあるのではないか、それが蓄積して識閾下に固定したとき、本能になるのではないか。
そう考えている私としては、このヒナたちは膨大な恐怖の記憶を引き継いで、その記憶によって行動しており、今回の経験もそうした蓄積の一片になっていくのではないか、と思えました。」


投稿者 : 灰色海豹

たじまもり
「三個目の死卵が見えます。
抱卵中に、いち早く温めても仕方ないと親が判断して放棄し、隠したのか?
それとも、気まぐれでこいつは温めてやらない、と隠した?」

gaku
「こういう謎を解いていくのが観察なのであり、巣箱カメラの必要性と面白さが今の時代に求められていると思います。そして、この疑問はまた来年に解明するとか、他の生物にも応用するとか、していけば良いでしょう。」


投稿者 : さかまさ

うりょ
「咬んで絞めてるけど、君のお口には無理だよ。」

灰色海豹
「今日も諦めて帰りましたが、噛まれた傷が心配です。」

めめちゃん
「ひええ、油断していたらまた襲撃が・・・ とりあえず、2羽とも動いてますね。」


投稿者 : うりょ
「卵を産み足していませんか?」

たじまもり
「間引かれた分の補償という親の本能が働いたのでしょうか。」

gaku
「最初のヘビ襲撃ショックで、メスに産み足しスイッチがはいったかもしれません。交尾はしてないと思いますから、無精卵でしょう。」


投稿者 : 北割H
「羽ばたく練習をしています。
逞しい感動のシーンの連続です。」

ユニコーン
「すごく激しく動き回っています。。」


投稿者 : てっちゃん

モモンガ
「一羽、飛び出したみたいですね。『ありゃ、お姉ちゃん行っちゃったぁ』と見上げてるのか?
うちの庭の巣箱からヒナたちが巣立ったときは、ジューピジューピ大騒ぎしていたから、上から呼んでいるのかも。
こうなったら音声ライブも聴きたいですね、、、なんて。」


投稿者 : gaku
「← ウンコが残されています。巣立つときには、身を軽くして出て行きます。 しかし、これまでの子育て期間中は親鳥がヒナのウンコを神経質なまでも慎重にくわえて外へ捨てにいっていました。  それは、巣内にウンコを残しておけばその臭いで外敵を呼び寄せてしまうから、とにかくキレイにしていたのです。  それなのに、こうしてウンコを落として巣立っていくということは、ヒナがもう2度と帰ってこないという証なのです。」


投稿者 : じまもり
「7月8日14:44:56 2羽目が飛び立ってゆきました。感動のラストシーンです。」

 


投稿者 : 北割H
「無事飛び出したようですね〜 、おめでとう! 一連の素晴らしいシーンを提供いただいた塾長及びスタッフの皆さんに感謝です。」

てっちゃん
「幾多の困難を乗り越えて、見事に巣立ちました !」

まきまき
「ジ〜ンとして、ため息がでました。ありがとうございました。
ライブカメラ、すごいです。」

さかまさ
「前日に30分以上も攻撃を受けたのに、小さくてもたくましいですね。ずっと見てきているから喜びも感動もひとしおです。」

オーロラ
「いろいろありましたが、自然界で繰り返されている日常(ほんの一部にすぎない出来事)を、垣間見た体験は私達にとって、とても大きかったように思います。」


投稿者 : gaku
「巣立ったか、親鳥が確認に来ております。」


投稿者 : gaku
「シジュウカラのヒナが巣立ってしまったのに、このようにヘビが入り込んできて調べています。
これは同個体でなくて、別のアオダイショウかもしれませんが、彼らは日常的に樹洞の穴という穴をチェックしているのでしょう。」


gaku先生 解説
   
gaku
ついに、ヘビが来ましたね。少し解説しましょう。
  1. ヘビはガキ大将でした。鉛筆くらいの太さ、体長40cm弱。
  2. 赤ん坊アオが、ちゃんと自力で生きている事に感心。
  3. このサイズのヘビは、サシバのお口サイズ。ノスリやクマタカも一応狙うけれど、
    普段捕獲するのはこれより大きな個体です。
  4. アオは、自分のお口サイズのヒナを狙っていました。
  5. 3羽以上は食べるのを諦めました。残されたヒナは淘汰に勝ったのです。
  6. ヘビが小さかったので、親は巣口の隙間から外へ逃げられました。
    ヘビも、親鳥が大きすぎたので致命的な攻撃は出来ませんでした。
    大きなヘビだと巣口をふさがれて内部に閉じ込められますから、母子ともども犠牲になってしまいます。
  7. 2羽のヒナが残りましたが、このまま巣立てば素晴らしい遺伝子を残すことになります。
    このあと、成長が一気に進み、巣立ちも早まるからです。
  8. しかし、より大きなアオダイショウが襲撃する可能性もあります。
  9. でも、母親はヒナの成長を見て暖める必要がないと判断して、あと数日したら外で寝るようになります。
    こうなると、残されたヒナがたとえ犠牲になっても、母親は捕食されません。
    こういう母親が次に産んでいく卵は、ヘビにはすこぶる敏感になった遺伝子を含んだものです。
    かれらは、こうして淘汰と学習を繰り返しながら今日も生き延びているのです。
  10. 巣内の母親はヘビの歩く音(蛇腹のザワザワ…)を聞いています。
    写真集『フクロウ』にも書いてあるように樹洞などの穴は「集音機」になっていて、 よりクリアーに
    情報収集ができるのです。

大変なドラマでしたが、これが自然界で日常的に起きている事実なのです。『私たち人間の都合の良いモノサシでは自然を測りきれない』、それが今回わかって頂けたと思います。


よりぬきログ集
   

しろいまちこ

kaba

はな



図 by てっちゃん



(クリックで拡大)

KIKI
「繁殖中の鳥の巣にカメラをしかけることの是非はさておき、アオダイショウに捕食される可能性が高いのが分かっているのなら、対処法(ヘビ返しの鉄板とか)をすべきではないでしょうか?でなければ掛けるべきではない、とさえ思いますが。。。」

gaku
「巣箱にアオダイショウが来るのか、来ないのかはボクにもわかりませんが、確率は高いでしょう。
無事巣立つことを実況中継できれば万々歳ですが、ヘビの捕食行動を知ることも必要と考えています。

モモンガ
「gakuさんは何も、蛇に餌あげるために巣箱を作ったわけじゃないですよ。蛇対策にかなりの苦労&試行錯誤をしています。吸い殻やら、廃材のつるつるパイプを貰ってきたりして対策を毎年練っています。」

ほたる
「私もKIKIさんと同じく、命の営みを人が企画することに疑問を感じ、『巣箱設置』により既に自然ではなく半人為的な対象物を『ありのままの自然』とする趣旨に違和感を持ちました。」

和武
「規範や道徳心といった人間特有の考え、思いを自然界に適用しすぎていないでしょうか。『命は尊いもの、それを企画することはおかしい』。しかし自然界に
はそんな考え方はなく、あるのは自然の摂理だけです。」

たじまもり
「『共生』だ、『環境保全』だとを叫ぶ人のどれだけが野生生物の生き様を知っているでしょう。研究者や専門家の表面的な知見が正論としてまかり通り、さも自分で見てきた意見のように言う人が多いのです。私たちは『自分の目』で確かめ、『自分の言葉』で自然を語らなければならないと考えます。」

はちべえ
「『繁殖用巣箱をかけてあげる』というのは人間の驕りのように思えてなりません。観察用巣箱をかけてデータを収集し生態を深く知って、初めて『保護活動』にも生かせるのではないでしょうか。」

大津の焼物や
「『何でこんな暑いとこに巣くっているかって?そんなこと、こっちの勝手だよ。猫もヘビも来るけど、助けてくれ〜とは言わないよ。次のチャンスを待つんだ。親は逃げて、次に備えなきゃね。皆さんよく見といてよ。七つ子ができるから。ほな〜』 
とカラが言ったか、どうか??」

てっちゃん
「僕はアオダイショウが木の幹や家の壁を登っていく所を何度も見ていますから、へビ返しの鉄板なんていう発想すらなかった。中途半端なものなら、それは付けた人の自己満足に過ぎないからです。
で、効果のある蛇返しの鉄板を自分で考えてみて、図にしてみました!
( ↓図 by てっちゃん 参照)

でも、こんな鉄板をぶら下げたら木に負担がかかるし、風が吹いたらあおられてしまうでしょう。」

しろいまちこ
「シジュウカラが自分の生命の主役であるように、捕食者は捕食者の生命の主役だと思います。
私は卵もお肉も野菜もバンバン食べて生きています。
彼らも同じではないでしょうか?」

ミサ朗
「たびたびカメラの映像を子供と見ています。もし雛たちに危険が迫ってきたら、そしてその結末が悪いことになってしまったら、我々は何を思うか、考えるか・・・
親鳥と雛、青虫、人間の親子がリアルタイムの流れを共有できる、これは本やTVでは得ることができない貴重な一時です。」




ページ゙トップへ

HOMEライブカメラの動体検出を見る野生動物:目撃掲示板ベストショット集ライブカメラとは?