3代目カメラまでの道のり

3代目カメラまでの道のり

森のライブカメラは、むささび荘の庭を訪れる野生動物を映し出すことでスタートしました。それが2004年1月のこと。それから1年半のあいだ、3代のカメラが引き続き動物たちを撮影してきました。(ベスト集バックナンバーを参照下さい)
— 動物を自動撮影する — 一般の考えだと、監視カメラみたいのを置いておけば、次々と自動撮影が出来るんじゃないの ! と思ってしまいますが、トンでもない。ライブカメラの立役者のお二人に話を伺いました。

from Gakuこと宮崎学

1代目のカメラ画像がPCで見られたときの感動は今でも忘れません。それを世界の人が 見て感想を寄せて頂き、これまた感動。しかし画質の問題で、途中から1号機カメラは引 退へ追いやられ、「むささび荘」でご隠居中です。

2代目カメラは昼夜兼業・赤外線付きで画期的でした。しかしキテンの毛色がモノクロに なってしまい不満でした。そして途中から画質が極端に落ちたため、早期引退。ただ赤外 線付きなので、ムササビの巣穴などに活用できそうです。

 

3代目カメラは申し分ない画質に満足。その分、夜間照明の電気代がかかりますが、多少の負担は仕方ありません。
と、まあ、こうしてカメラがそろっていったのですが、4代目はムササビ専用カメラとして赤外線だけのカメラをササビの巣箱の中に取りつけました。赤外線カメラは、夜行性のムササビにはまったく影響を及ぼさないものなので、ムササビの生態そのものを24時間体制で見ることができるという利点があります。
こうして、1年ちょっと前よりセットされた巣箱に、ムササビが何個体か入れ替わりながら棲み続けている姿を見ることができています。これらの映像は別のハードディスクにも24時間のできごとすべてを克明に記録されていますから、ムササビの生態を知るうえでも貴重なデータを積み重ねています。
このように、機材の進歩と自然を熟知していくことの好奇心とそれを補う技術があれば、 「黙して語らない」自然界を相当な信憑性のもとで観察していけることがわかりました。 これからも、機材などの進歩はまだまだつづいていくことでしょう。そうした技術なども 応用しながら、出版や放送に耐えうる画質に向け努力していきます。今後もILLOMENさんと 一緒に頑張りたいものです。

from ILLOMEN

夜間を主体にして日中も動作させるというのは、一見簡単そうに思えるのですが、実は大変難しいのです。監視カメラだったら高所に設置するだけで、画質も要求されませんが、ここのカメラではそうは行きません。本当に様々な技術が投入されているのです。

2代目のカメラにリニューアルした際は、画質と照明コストが問題でした。
1号機はカメラ部の性能が良くなかったので、ビデオサーバー + 監視用赤外線CCDカメラという組み合わせに変更しました。カメラ設置時の手間と照明コストの削減を目論んだのです。

しかし、カメラが使用している赤外線は樹木に反射し、夜間は木が真っ白で周辺が真っ暗。 雨が降ると赤外線が吸収され画質が悪化しました。レンズ周りの投光器に昆虫が寄ってくる … と、様々な問題に直面しました。
他にも、ビデオサーバーで通信エラーが発生したために、特製プログラムを開発して回避しました。

 

3代目カメラにリニューアルする際は、(テンが出ている間に)カラー化したかった。それと、画質の悪化に関する対策を検討していました。夜間がメインの 「森のカメラ」の場合、昼の光は結構過酷。今までのカメラでは日中持たないので、自動タイプの映像カメラを手配しました。(これはまともに買えば非常に高価な機材です)
で、実際に設置してみると、照度不足で夜間に真っ暗になったり、日中は青カブリしたりで、再び調整が必要でした。

 

今後の予定としては、ビデオサーバーの熱対策。そして、多チャンネル化を実施したいです。

 

今テスト中のビデオサーバーは、1台のカメラで動体検知した瞬間、他のカメラも同時に撮影します。例えば、リスが飛び上がる瞬間のステレオ写真なども作れそうなので、研究中です。